平成26年9月
新規受託項目のお知らせ
 
 謹啓 時下益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
 平素は格別のお引き立てを賜り厚くお礼申し上げます。
 この度、新規項目を登録いたしましたので、ご案内いたします。
 弊社におきましてはご要望に幅広くお応えすべく研鑽を重ねてまいりますので、今後共引き続きお引き立ての程お願い申し上げます。
 
敬白
***************** 記 *****************
■新規受託項目
項目コードNo.
22250
検査項目名
HCV薬剤耐性変異解析(NS5A/L31,Y93)
検体量
血清 0.5mL1,2,3
保存方法
凍結
検査方法
RT-PCR/ダイレクトシークエンス法
基準値
設定なし
検査実施料
未収載
所要日数
10〜13日
備     考
1:検査に必要なウイルス量が十分(3.0LogIU/mL以上)存在
することを確認の上、検体をご提出下さい。
2:ウイルスの遺伝子型(Genotype)が、1b型であることをご確認
の上、検体をご提出下さい。
3:検体ご提出の際は、容器番号T63を用い、他項目との重複
依頼は避けて下さい。

HCV薬剤耐性変異解析(NS5A/L31,Y93)
 C型肝炎ウイルス(HCV)は、肝臓に感染するウイルスであり、感染患者からの血液または血液製剤に直接接触することによって感染します。初期感染後に、自然治癒する場合もありますが、持続感染、肝硬変から肝細胞がんを発症する場合があり、慢性肝炎、肝硬変および肝がんを発症する最大の原因とされています。
 現在、世界で推定1億7,000万人、日本では約200万人もの方がHCVに感染していると考えられています。
 C型慢性肝炎の患者には、標準的治療法として「PEG-INF+RBV併用療法」などが用いられていますが、日本人では奏効しにくいとされるgenotypeⅠ型の感染者の患者割合が約70%と高く、標準的治療によるHCVの駆除率は50%程度とされています。
 近年、ウイルス蛋白を直接阻害することによって強力な抗ウイルス作用を示すDAAs(Direct ActingAntivirals)剤が普及し始めています。
 特に昨年NS3およびNS5A阻害剤併用療法による国内第Ⅲ相試験が実施され、性別、年齢、HCV RNA量や肝硬変の有無、ならびに治療効果の指標となるIL28B遺伝子型などにも関係なく高い治療効果を発揮することが報告され、今年7月には製造販売承認が得られています。
 しかしながら、薬剤耐性変異(HCV遺伝子、NS5A領域のL31,Y93部位における変異)がある患者では治療効果が大きく低下することや、投薬により新たな薬剤耐性変異が誘導されることもあるため、耐性遺伝子情報の有無が重要となります。
 このような背景から、当社ではこの部位の塩基配列変異を解析する検査受託を開始致しますので研究検査としてご利用下さい。
 
■実施日
       平成26年9月29日(月)受付分より


14-0925





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福山臨床検査センター